---モカとの出会い---

Mocaとの出会いは2003年の5月6日。4月末でお仕事を辞めて
自宅に居た私の元に、仕事へ出かけたダーから一本の電話が入りました。
「仕事に向かう途中の峠で、山からフラフラと子犬が出てきて、前を走って
いたトラックにひかれそうになっていたから、取り合えず保護したわ・・・」と。

ええ〜〜??そうなの〜?まだ小さいの?雑種?何キロくらい?と
子犬を見たいワクワク感と同時に、うちではミルクがいるから飼えないし
飼い主なんてみつかるのぉぉぉ???などかなり不安な気持ちも・・・・

その子犬はダーが車から降りて歩いてくるのを見て、小さな体で一生懸命に
逃げたそうです(笑)でも、すぐに追いつかれて即降参(^m^)抱き上げて
車の足元に乗せると1〜2分後にはダーの足を枕にして熟睡状態に・・・^^;
一人不安な日々を山の中で過ごしていたのでしょうね。疲れ切っていたようで、
それを見たダーは、こいつは人に飼われていた犬だという事がすぐに分かった
そうです。野良犬であれば警戒して、そんな行動は取らないでしょうから。

夕方、会社に戻ってきたと連絡が来たので私もすぐに会社に向かいました。
車を止めて門に近づくと、庭で走り回っている子犬を発見。私があまりの
可愛さに「あららららら〜〜〜〜♪♪♪」と声を上げると、私の方を
クルッと振り返って、一目散に逃げ出しました(-▽-;)またもや、
玄関の扉の所で私にジリジリと追い詰められてたその子は、壁に背中を
へばりつかせて、近寄ってくる私を「だ、だれ〜〜この人〜。怖いよ〜」と
言わんばかりの、怯えた目で私を見上げていました。ダーに、「こっちこい!」
と呼ばれ、私の横を一目散にすり抜け、ダーに駆け寄る姿は既にすっかり
慣れて、慕っているように見えてとってもとっても愛らしかったです(^-^*)

まだ、体重はこの時4.8`(ミルクは4`です)と、小さいのに虎毛が美しく
「この子は本当に雑種?」と思うくらい風格があり、きっといい犬種の血が
入っているんだろうなぁ〜と考えながら数秒見惚れてしまった事をはっきり
覚えています。体はガリガリなのにお腹がポッコリ。体はダニに噛まれ過ぎて
熱を持っていました。
人間がするような悲しそうな目をしていて、この子は
自分が捨てられた事をきっとどこかで認識してるんだ・・・と、はっきり分かり
胸が痛くなりました。


その後すぐに掛かりつけの病院へ。熱があったのでお注射と、ダニ駆除に
フロントラインをしてもらい、丁寧に治療してもらいました。「飼われるおつもりは
ありますか?」と聞かれ、「いいえ、ありません。」と答えた私達。すると先生は
「良い飼い主さんを探してあげてくださいね」と言って治療費は無料にして下さい
ました。暖かいお心遣いがとてもありがたかったです。


すぐに保健所、警察に届けを出しました。こんな珍しい子犬がもし
行方不明なら、飼い主はきっと必死で探しているはず。届けが出ている
可能性も高いと確信していましたが、残念ながらその後も両機関から
連絡が入ることは一度もありませんでした。

風貌から見てもきっと猟犬だろうという事から、知り合いで猟をする人が、
「猟犬として役立ちそうなら考えてもいい」と言って下さったのですが、実際
猟犬は誤射されたり、歳を取ると猟が出来なくなった頃に山へ捨てられたり
する事も少なくないらしく、ダーは猟犬としては譲れない!とか、お義母さんが
持ってきてくれる話なども「〜さんは駄目だ」などなど、注文を付けまくり--;
既に、呼ぶときに何か名前がないと・・・と言って仮の名前はモカでいいな!と、
名前まで付けてしまった私達(汗)そのモカと一緒にいる時間が長くなるにつれて、
里親へ出す条件は日に日に高くなっていくばかり。こんな条件では誰も見つから
ないよ〜と私も不安になる一方、簡単には誰かに譲れない!と矛盾しまくり
な状況が数日続きました。

一方、モカはミルクに意地悪されながらも広場で放すとミルクの後をずっと
付いてまわり、ミルクも思った以上に遊んでくれたのです。モカは足の太さからも
きっと大きな犬になるだろうという漠然とした不安や、経済的な事、毎日の
散歩の事、モカが大きくなってからのミルクとの上下関係、本当に色々と
真剣に考えました。
一度飼うとなれば、当然な事ですが10年以上の付き合い
が始まる訳で何があっても、モカが最期の時を迎えるまで、手放す事は
出来ない訳です。病気になればお金もかかるし、経済的な事だって
本当に馬鹿になりません。そして話し合いの末、モカは我家の家族に
なることが決まったのです。モカを保護してから約10日後の事でした。


一生懸命作った手書きの里親募集のチラシは、結局一枚も使わずじまい(苦笑)
心のどこかで初めてモカを見た時から、もしかしたら飼う事を既に決めていたの
かもしれませんね。今思えばきっと夫婦そろって同じ気持ちだったと思います。


モカとの出会いはこの様にある日突然我家に訪れ、そして沢山の
笑いや幸せ、私達夫婦への素敵な贈り物、数え切れない程の幸福を
もたらしてくれる事になったのです(^-^)

  




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